ネパールの首都カトマンズで、ごみ処理を巡る問題が再び深刻化しています。首都圏のごみを受け入れているバンチャレダンダ最終処分場で地元住民が搬入車両を阻止したため、ごみ処理に大きな影響が出ており、ネパール政府は問題解決に向けた協議を開始しました。
カトマンズのごみ処理が停止寸前に
カトマンズ首都圏で発生する大量の一般廃棄物は、ヌワコット郡のバンチャレダンダ最終処分場へ運搬されています。しかし2025年10月、処分場周辺の住民が抗議活動を行い、ごみ搬入車両を通行止めにしたことで処分場への搬入が困難な状況となりました。
この事態を受けて、ネパール都市開発省は地元自治体や地域住民代表者との協議の場を設け、解決策を模索しています。
住民が抗議する理由
住民側は「政府や自治体が過去の約束を守っていない」と主張しています。特に問題となっているのは、2022年に締結された18項目の合意事項です。
住民が指摘している主な課題は次の通りです。
- 処分場周辺に漂う悪臭
- ごみ収集車からの汚水漏れ
- 浸出水(ごみから出る汚水)管理の不備
- 河川への環境影響
- 生活環境の悪化
- 公衆衛生上のリスク増加
住民は、これらの問題が改善されないまま処分場の運営だけが継続されているとして反発を強めています。 とくに現地では処分場が完成する前よりゴミの投棄しているとの事で、感染症の発生率が高く蔓延しており、現地住民が日常生活を守る為に抗議に踏み切ったとの事です。
下の画像は現地の様子です。
ネパールでのごみ処理の仕組み
ネパールでのごみ処理は他の国に比べて対応が遅れており、排出されたごみを山に持ち込んで土をかけて終わりが殆どです。持ち込まれたゴミから運搬業者がお小遣い稼ぎでプラスチックや鉄くずの分別を行い有価物を抜く程度です。
これだとSDGsや環境問題からかけ離れている!と思われがちなのですが、ネパールの方は物を非常に大切にします。基本的に壊れたら修理すると言うのが殆どです。そして壊れた物は廃品回収を生業にしている人が買い取ってくれます。
基本的にポイ捨てをする文化なので日本人としては信じられない所もありますが、ポイ捨てした物からお金になるプラスチックを抜き取り販売する人や、毎朝の清掃でゴミは集められてそれをゴミ回収業者が持って行くという、不可思議な文化により街がきれいに保たれています。
ただ、ごみ捨てルールを守らない方が非常に多いのでガラスを混ぜたりとゴミの質は結構悪めだったりします。そういう所もあり廃棄物の焼却施設が上手く稼働が出来ていないというのもあります。
ごみ処理の持続性が問われるネパール
今回の問題は、カトマンズ首都圏が一つの処分場に大きく依存していることも浮き彫りにしました。搬入が数日停止するだけで都市全体のごみ処理機能が揺らぐため、
- ごみ発生抑制
- 中間処理施設の整備
- 複数処分場によるリスク分散
といった対策の重要性が改めて認識されています。
ただ、住民側は住民側でガラスやスプレー缶をゴミに混ぜたり、油を近所の川に流したりと結構やりたい放題だったりします。ネパールで廃油回収業者を見た事がないのでもしかしたら居ないのかもしれません。そういった事もあり住民側も
- 住民のゴミの選別の徹底
- ポイ捨てを禁止する
- 政府主導による、ごみ処理の専門会社の用意
といった対策を行い、双方が歩み寄りどのように処理するかの話し合いが必要になると思います。
まとめ
ネパールのバンチャレダンダ最終処分場を巡る対立は、単なる住民反対運動ではありません。地域住民との合意履行、環境対策、公衆衛生、そして持続可能な廃棄物処理体制の構築という、世界共通の課題が表面化した事例です。
日本では廃棄物処理システムが比較的安定しているものの、最終処分場の残余容量確保や地域住民との共生は依然として大きなテーマです。また2027年にはネパール人の在留資格の育成労働で今までの20~30%増でネパール人が日本に労働者として受け入れられ資源循環(廃棄物処理)の分野にも参入してきます。
起きている今回の問題は、将来の廃棄物行政を考える上で日本にとっても示唆に富む事例と言えるでしょう。
日本でも直近でポイ捨てや分別せずにごみを捨てる外国人が多く、選別に時間が掛かるようになったと言います。こういったものが増えると人は増えても作業やコストが増えてしまい結局は無駄になってしまうので、しっかりとルールを決めて頂きたい所です。
引用/翻訳元
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